STUDIO VOICE

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宇宙船から地球を眺めるとき、 ひとは不思議な感覚にとらわれるという。 無限の闇のなかで青く輝く球体。 さまざまな困難をこの惑星は抱えてはいるが、 それでもいま僕たちがここに在るということ、 それはまるで奇跡のようなことかもしれない。 新たな世紀が開かれたとして、 楽天的な未来は描けないけれども、 しかしいま、地球にいること、それは真実なのだ。 ならば僕たちはそのことに応えよう。 魂の限り、知恵の限りを尽くして。[...]

「外国人は出て行け!」これはベルリンに住む外国人だけでなくドイツ人にとっても不快なものであるだろう。だがコンテナに近付くと、その言葉の真の意味を知ることになる。幸いなことにこれは作品であり、右翼が掲げた悪意あるものではない。クリストフ・シュリンゲンズィーフの回顧展が開かれ、彼の作品であるコンテナとスローガンが屋外に展示されたのだ。[...]

デザインを通して、世の中に変革を与えようとするクリエイターがいる。デザインのあらゆる領域に関与しながら、これまでデザインが関わってこなかった領域に橋渡しをするーーあらゆるものが細分化され断片となってしまう時代に、再び「全体」としての意志を吹き込む活動を行う者、それがNOSIGNER・太刀川英輔だ。[...]

小学6年生の主人公・石田将也のクラスに聴覚に障害をもつ西宮硝子が転校してくるところから始まる物語。“曖昧な往来”がマンガの世界を超えてこちら側の現実に飛び込んでくるーー『聲の形』大今良時[...]

文豪をキャラクター化したマンガ『文豪ストレイドックス』。芥川龍之介ら有名な作家をモチーフにした登場人物が、敵と味方に分かれ、超能力を駆使して闘うファンタジーである。[...]

「今から俺とコーヒーミーティングでも」。台詞にも今の起業カルチャーが反映されているーーさだやす『王様達のヴァイキング』[...]

清水さんが鞄屋さんを始めるにあたってテーマとしたのは、「まるで村の鍛冶屋さんのように」。一昔前の社会にあったような、刃物や鍬、金槌などの鉄製品を自ら作り、それを売り、そして修理まで行う職人が営む工房のことだーー「前小路ワークス」という鞄屋さん[...]

最良のアレクサンダー・ペインの作品は、受け止めにくい。共感の枠組みの中にすんなりと収まらない。つまり、なんらかの教訓を引き出しにくい。ただ、収まりきらないその余剰部分こそがこの世界の手触りであり、それが彼の映画を支える必然性となっているーーアレクサンダー・ペイン監督『ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅』[...]

かつてならエロ漫画や同人誌の書き手を大手出版社がスカウトしたような「辺境から中央へ」という新人発掘の流れが、今はWEB漫画で起こっている。そんな中で、今後大きなロールモデルとなりそうな漫画家が、集英社のWEBサイト「となりのヤングジャンプ」で『ワンパンマン』の原作を担当しているONEである。[...]

SNSを通じて日常や交友関係が丸見えになり、「この人はこういう人」というイメージが勝手に形成される。「自分は他人からどうみえているのだろうか」と意識する人が増えている。その中に、どう見られようが気にしない人、「常識」を重んじる人が交じり合うーー大瑛ユキオ「ケンガイ」[...]

ドイツではゲームの作り手を「作家」と呼ぶ。ほら、どのパッケージにも作者の名前が書かれているだろう?「小説家」や「漫画家」と同じように、ドイツゲームは「ゲーム作家」が誇りを持って創り出しているんだーー中道裕大『放課後さいころ倶楽部』[...]

マシュー・マコノヒーの「身体改造」は凄まじいものなのだが、その点がこれみよがしに浮き上がることはない。役者が物語と完全に一体化しているのであるーージャン=マルク・ヴァレ監督『ダラス・バイヤーズクラブ』[...]

なにしろ、三人のヒロインは揃って「デブ」なのだ。現在のグローバル・スタンダードな美の基準からすれば「女性」ですらないランクの太った中年女性が、経済力の行使を通して「性愛」を獲得するーーウルリヒ・ザイドル監督「パラダイス3部作」[...]

父と己との狭間、正義と悪との狭間、普通の高校生とヒーローとの狭間、大人と子どもとの狭間、などなど。この映画が残す印象は、そういう狭間の停滞感ではなかったかーージェフ・ワドロウ監督『キック・アス/ジャスティス・フォーエバー』[...]

アメリカにおける公民権運動の歴史が示しているのは、社会に根本的な改変をもたらすことは可能であるという事実なのだ。オセロのようにすべてが一撃で変わるということもないし、変化そのものは地味で小さくしかも苦痛を伴うものなのだが、気づくと風景が一変しているということはあり得るーーリー・ダニエルズ監督『大統領の執事の涙』[...]

コレクションのスタートから 5 周年を迎える プティローブノアー。その記念ともいうべき“アニバーサリーアイテム”を発表した。「5」をラッキーナンバーとした、日仏、5つのブランドとのコラボレーション[...]

ライブ空間では、コスプレ参加のオーディエンスもきゃりーの世界観を共に構成するキャストとなる。このインタラクティブ感はアイドルと現場を支えるヲタとの関係とは異なる関係性だーー「きゃりーぱみゅぱみゅのマジカルワンダーキャッスル@横浜アリーナ」[...]

「テレビの中ではお祭り騒ぎ あたしは広い部屋に一人」という歌詞は、盛り上がりを見せるアイドルシーンにライムベリーがいない物足りなさを歌っているかのようだーーライムベリーのニューシングル「ウィンタージャム」[...]

新世界はいつしか「ふつう世界」になる。写真集『IMMIGRANTS』を構成するのは震災後に岡山へと移住した女性が、同じように日本の各地から集まってきた「移民たち」と出会い、その生き方をとらえた日々の断片の数々ーー中川正子『IMMIGRANTS』[...]

「アンディ・ウォーホル展:永遠の15分」が六本木ヒルズの森美術館で開催中だ。1976年にウォーホルのインタビュー・マガジンとの提携により始まったスタジオ・ボイス、その記憶を蘇らせる展示も含まれている。本日掲載したのは、SV創刊5周年(1982年)に、ウォーホル自身が編集部宛に送ってくれたお祝いの手紙だ。[...]

ファッション分野のアーカイブで、最もリクエストの高い記事のひとつが「マルタン・マルジェラ」(1998年7月号)だ。その号の表紙はマルタン・マルジェラ自身が制作、「STUDIO VOICE」のロゴは見本誌として送った号から、またタイトルである「Martin Margiela」は新聞の切り抜きを貼付けたものであった。[...]

アべドンが死んでから今年で10年。アベドンが70歳の時、ニューヨークのホイットニー美術館で大々的な回顧展〈EVIDENCE1944-1994〉が開かれた。本日掲載するアーカイブは、誰も批判できなくなった偉大なる写真家についての辛口の評論である。[...]

イソップ河原町店のデザインの特長は何なのだろうか? ショップを訪れてすぐに感じるのは、間口の狭さとその6倍もある奥行きだ。一号店である京都店と同様に、こちらもまた京町屋の特徴を生かした造りであるーー歴史、記憶をつなぐ空間「イソップ河原町店」[...]

この作品は、概念としての娯楽映画を示す「ハリウッド映画」以上に「ハリウッド映画」だ。もはやポン・ジュノ作品ですらない。とことん楽しめる、それ故立ち直れないほど打ちのめされた映画だったーーポン・ジュノ監督『スノーピアサー』[...]

テレビの歴史を振り返る試みの中で、もっとも大きな収穫が、バラエティ番組の歴史をまとめた大見崇晴の『「テレビリアリティ」の時代』だろう。[...]

1994年にオープンしたSV編集部セレクトの通販写真集の後編です。[...]

かつてスタジオ・ボイスでは、編集部がセレクトした写真集を通販していたことがあった。ネット通販もなく、一部の書店にしか洋書が置かれていなかった当時としては画期的な試みと思っていたのだが・・・そうはいかず、1年も持たずに閉店。その名残りのリストをアーカイブスとしてお届けします(涙)。[...]

彼が目指したものは、ただ一つ。声をその本来の姿にひきもどすことであった。ーーSVアーカイブス1991年/「デメトリオ・ストラトス」[...]

カフェ文化発祥の地でもあるパリに1月17日、「Café Kitsuné Paris」がオープンした。カウンターで立ち飲みのヨーロピアンスタイル。ロケーションはパレ・ロワイヤル広場の庭がまるでショップのテラスのような絶好の地。[...]

香港の巨大な公団住宅の外と中、東京の満員電車、摩天楼の中の部屋・・・大都市の影に潜む、市井の人々のリアルな生活が生んだ”インスタレーション”の数々ーー香港在住のドイツ人写真家、マイケル・ウルフ[...]